ポジティブでいこう。

時々、というか、よく出会います。会話がネガティブな人。もう一つは“評論家”。自分が汗を流して現場にいていろいろと動くのは、そういう自分がかつていたからです。

雑誌の編集という仕事は、どちらかというと伝えることを前提としているので、どこか客観的なものの見方をしてしまいます。それが続くと、どこか現場の空気とは違う、いわゆる“評論家”的な見方をしてしまいます。

でも、それがとてもいやでした。“評論家”は自身は行動を起こさない。現場に何の責任もないままに、大上段に構えて自分の意見だけを言う。言うことで何か自分がまちづくりに貢献しているかのような錯覚を覚えている。そういう自分がいやになりました。だから、行動する、ということを始めました。NPOに参画して、妻とお店を開いて、イベントは依頼があれば受ける。「何かいろいろとやってますよね」と言われるのは、そこに原点があります。

新栄商店街の中にある新栄テラスでイベントやったりビアパークやったりしました
あ、これは趣味の競馬で、みんなでツアー組んで行ったりしてます。

自分が動くことで見えることもあります。人とのつながりが圧倒的に増えました。この街で人とのつながりが増えるということは、とても有益なことです。福井はいわば「非匿名社会」です。福井県民あるある話で特徴的なのは、地方都市ではよくあることだとは思いますが、初対面での会話の場合、高校、中学、小学、果ては幼稚園や保育園まで出身の話になります。つまり、“自分の知り合いで誰とつながっているか”を探るのです。

結果、“友達の友達はみんな友達”的な間柄を築いていこうという、人のつながりを大事にしていく行動を、ほぼ無意識のうちにしていると思います。だから、福井出身ではない人がこういう会話の中に入ってしまうと疎外感を覚えたり、閉鎖的、と捉えてしまうことがあります。まぁ、功罪あるのですが、会話の特徴の一つ、と覚えておいてください。

映画制作プロジェクト「ムービーハッカソン」の打ち上げ様子。これで午前1時!

この、非匿名社会に息苦しさを感じている人も、もちろんいます。自分はその逆で、つながりっぱなしの社会を楽しんでいます。人とつながる楽しさを感じているからです。雑誌の仕事をしていると「何でも知っている」と思われ、いろいろとおススメのお店を聞かれたり、誰か人を紹介してほしいと頼まれたりします。といっても、県内全部の店を知っているわけでもありませんし、県内全員を知っているわけでもありません。

だから、このときに人のつながりを総動員します。自分にとって強い分野、弱い分野がありますから、弱い分野で聞かれたとき、その分野に強い人に連絡を取って聞いたりします。結果的に聞いてきた人にとっては「よく知っている」ということになります。つまり、知らない分野の人たちとどれだけホットラインを持っているか、ということに尽きます。

では、ホットラインを持つためには。相手との良好な関係を築いていくことです。では、相手との良好な関係を築くためには。相手に好かれ、信頼されることです。では、相手に好かれ信頼されるためには。相手の言葉を聞き、理解し、かつ自らが汗をかくことです。そう思い、まだまだですが、そうなろうと努力し続けています。

この、相手を理解する、というところ、重要です。前回の「聞くチカラ。」でも書いたように、まず相手の考えを聞き、納得することが大事です。そこで、自分の中で会話をするときにNGワードを設けています。「でも」、「アカン」、「違う」、「ダメ」などなど。相手の会話に対して以上の言葉を冒頭から使うということは、相手の言葉を全否定することになり、言われた方は否定されるんなら、と何も言いたくなくなります。そうなった時点で相手を理解することは困難になります。ホットラインはできなくなります。

だから、ポジティブでいこう、なのです。出来ない理由を探す時間よりも、どうやったら出来るか、をみんなで話し合って行動に移す方がよっぽど有益です。だって、人生は一度しかないのだし、「たられば」を言ってももう後戻りは出来ないのですから。行動あるのみ、です。ポジティブに考えれば、ポジティブな人はきっと周りに集まってきますし、前に進むことが出来ます。まずは否定の言葉をなくすことから始めてみませんか。



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