
ずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと、気になっている言葉があります。
その言葉は現代日本ビジネスマンの多くが使っています。
それを真似して海外の人も使ってしまっています。
こちらが気にし過ぎなのかな、と思うくらい、
皆さんの中では当たり前になっている言葉です。
でも、それはちょっと不自然というか、おかしいというか。
その言葉を発する人たちの心の中はこうです。
「丁寧な言葉を使わなきゃ。でも知らない。そんなときいい言葉がある。
これを使っていれば大丈夫、相手に対して失礼はないはずだ」と。
日本語には尊敬語、謙譲語、丁寧語という3つの言葉があります。
尊敬語とは相手を敬う言葉、
謙譲語は自分がへりくだる言葉、
丁寧語は言葉通りそのままていねいな言葉。
それぞれに違う意味で、それぞれに使う状況も違います。
でも、ていねいに、ていねいに、と思ってしまって、
ついその言葉を使うのでしょう。
実際、その“気になる言葉”は昔からありますし、
使う状況ももちろんあります。
ただ、問題なのは、「多用する」、ということです。
多用している人は、自分が多用しているとは気づいていません。
よく講演会でも「あのー」と、「えー」を使わないように、と言っていますが、
すべての人は「あのー」や「えー」を多用していることに気付いていません。
実際、どのくらい使っているかを、友達や家族に数えてもらうとわかります。
「え? そんなに?」と思うはずです。
それくらい、みなさん「あのー」も「えー」も使っているんですよ。
ちなみに、多用するとどうなるか。
相手に理解してもらえません。
「あのー」と「えー」で内容が途切れてしまうから。
言いたいことも、伝えなきゃいけないことも、正直伝わりません。
伝えるために話をするのに伝わらないのであれば、
相手の時間を無駄にしていることと同じです。
なので、伝える仕事をしている自分としては一切使いません。
それでもゼロにするまでは5年かかりました。
同じように、その“気になる言葉”を多用すると、
相手への尊敬度合いが伝わりません。
それどころか、へりくだり過ぎて上から目線のように伝わります。
イラッとしたり、「人をなめてんのか」と思ったりする人もいるでしょう。
逆効果ですよね。
でもそれに気付かないんです、多用している人は。
それ以外のていねいな言葉を知らないから。
ていねいな言葉を学ぶ機会もないから。
無知は自分の評価を下げる、ということを知らないのです。
この街にいると、それを多用しているところは集中しています。
ある団体と、ある組織とその下部団体。
いろんな方と会っていると、何故かそこに集中しています。
一度その団体の人に言ったことがあります。上記のようなことを。
でもやっぱり、そういうことは理解されませんでした。
だって、知らないのだから。考えたくないのだから。
残念というか、この街の人間として恥ずかしいかな、とは思いました。
そう考えると、言葉ってとても大事だと思いませんか。
伝える言葉の良し悪しで、自分の評価が変わるんです。
SNSの誹謗中傷だって同じことです。
口にする言葉と、文字にする言葉は、捉えられ方が違うんです。
一度、自分と相手の会話を文字にして、自分と相手以外の人に見せてみてください。
ひっじょーーーーーに冷たく当たります。
言葉には温度があるけど、文字には温度はないんです。
それを日本人はわかってほしいです。
言葉は大事、それを視認できる文字も大事。
だから伝え方が大事。それを知ってほしいと思います。
皆さんが多用している、自分が気になる言葉、それは、
「させていただく」
です。一度周囲を見渡して、聞き耳を立ててみてください。
どのくらい多用しているかがわかります。
無意識に多用していると思います、みなさんは。
それを意識するだけで、いいんです。
明日一つ減らすだけで、いいんです。
明日から一つずつ減れば、一週間後は7つ減ることになります。
一か月後は30個減ります。二か月後は60個、三か月後は90個です。
それくらい減ると相手の印象も大きく変わっていきます。
あなたが使う言葉は、あなたより年下の人が聞いています。
それが正しい言葉だとインプットされてしまいます。
それだけはどうしても避けたいと思っています。
だって街の未来、日本の未来に関わることだから。
なのでここで伝えました。
正しい日本語、とまではいかないにしても、
考えることを止めないで生きていきましょう。