ロータリークラブの会合で京都に行っていました。福井県は「第2650地区」という地区に所属していて、ほかに滋賀県・京都府・奈良県が所属しています。通常のように、北陸や中部などの区域で切られていないところにユニークさはあります。
さて、ロータリークラブは今年で創立から114年が経ち、世界中に34000以上のクラブがあり、会員数は120万人を超えている団体です。まぁ、全員が全員高潔な精神をもっていればいいですが、どちらかというと親睦と支援が前面に出ている感じです。自分の感覚で言えば。どっぷり活動すると仕事や仕事以外の活動がままならなくなるので、ほどほどに活動しています。
ただ、自分が所属しているのが、“ネット上のロータリークラブ”・ロータリーEクラブ2650というクラブで、会合自体はネット上で完結してます。会員も2650地区をまたいで結構な範囲に渡っているので、これまたユニークです。通常ならば出会うことのない人たちとつながる楽しさはあります。
さて、会社の意向もあり参加しているロータリークラブですが、自身の意思で入会している団体もあります。BNIという組織です。親睦でも支援でもなく、自身の会社の売り上げを上げよう、という明確な意図があります。両方ともアメリカを発祥としていて、ついでにいえばライオンズクラブも青年会議所もアメリカ発祥です。アメリカの人って組織作るの上手いですよね。
さて、ロータリークラブとBNIってまるっきり違う、と思ったら案外そうでもありません。基本構想が同じだと思っています。ロータリークラブって、治安の悪かったシカゴで、信頼できる人とつながっていこうと生まれました。例会の場所をメンバーの事務所をローテーションしたことからロータリークラブって呼ぶことにしたんです。歴史のはじめって案外そんな感じです。
さて、世界初の奉仕団体といわれていますが、原則として「1業種1人」というのがあり、奉仕や親睦ならばそこを区切る必要はないのですが、そうだったのを見ていると、やっぱりビジネスが先にありきだったのではと思います。親睦や信用の先にビジネスはありますからね。ロータリークラブも明確にはしませんが、おそらくそういう気持ちで入会されている方もいるとは思います。ただ、そういうのをBNIでは明確にしていて、体系的に存在しています。
Visibilityと呼ばれる「視認性」です。「あ、その人知ってます」というのはあると思います。一度名刺交換をしたり、少し話をしたり。ただ、1回のお付き合いでその人がわかるなんてことは滅多にあるものではないです。何回か付き合って、お話をして、初めて「この人はこういう人なんだな」と感じるものです。
その次がCredibilityと呼ばれる「信頼性」です。仕事をする上で「この人になら任せられる」という信頼がなければ、仕事は発注できませんよね。じゃあ信頼性ってどういう風に身に着くのかというと、自分の仕事をきちんと全うするのはもちろんですが、その人の態度・言動もあると思います。仕事に自信のない人に、態度が横柄な人に仕事を頼みたいとはだれしも思わないでしょう。
そしてその先にProfitabilityと呼ばれる「収益性」があります。ここはVisibilityとCredibilityが備わっていればついてくるものです。
なので、何が必要かというと、「自分を知ってもらうこと」と、「人に信用されること」が大事だということです。2項目しか書いていませんが、やることは多岐にわたると思います。先日、『月刊ウララ』の取材の際、なるほどという格言を話した方がいました。「俺が俺がの“我(が)”を捨てて、おかげおかげの“下(げ)”で生きよ」。会話の中でよく聞くのが、「俺は」、「俺が」と、自分のことを話す人がいます。自分のことは棚に上げて、まず会話の相手のことを聞く、ということから始めましょう。質問返答質問返答、それが相手を知ることです。そして人に感謝して生きる、という姿勢を持つことで、横柄な態度はなくなるでしょうし、人の気持ちになって考えることも意識したほうがいいです。この世界は自分を中心になんか回っていません。いろんな人のつながりがあって成立しているものです。
と、偉そうに書いていますが、自分はどうなんやと。まだまだです。ただ、「そうありたい」と思い生きています。思って生きるのと思わないで生きるのとでは、その先の人生もまた変わっていくでしょう。
あまり伝えていませんでしたが、「日々是勉強」というのを格言として持っています。人生は死ぬまで勉強だと、学ぶべきことはたくさんあると、知的好奇心を忘れずに生きたいと思っています。
上記のことを、ロータリークラブやBNIに参加して再認識しました。日々勉強です。でもそれが楽しいです。人生にリセットはきかないし、1度しか訪れないのだから、せめて悔いのないように生きていきたいと思います。