さてさて。
会社を退職して1ヶ月半が過ぎました。それでも以前の会社の仕事が終わってなくて、それを続けているのもあるのですが、新しいお仕事もいただいたりしています。
よく聞かれます。「仕事は何をしてるんですか?」と。そうですよね、これまでが「ウララの編集長」という肩書で、何をしてるかわかっていたから。
基本的に新栄商店街にいます。ボクサーパンツ専門店「ラーナニーニャ」と、長坂真護くんのギャラリー「MAGO GALLEY FUKUI」と、コミュニティスペース「FLISMO SPACE」があるので、必然的にこの商店街にいます。
「パンツと絵を売ってるの?」。そんな声も聞きます(笑)。当たってはいますけど、それだけじゃないですよ。
以前同様、編集の仕事もしています。いわゆる「コンテンツ制作」ですね。企画して、取材して、原稿書いて、デザイン起こして、紙もしくは電子にて発信するお仕事です。
そばギネスイベント
他にもお手伝いとかいろいろします。この前面白かったのは、皆さんご存知の、おそばのギネスイベント。かるーく「お手伝いしますよー」とは言ったものの、会場外の行列担当という、結構ハードなお手伝いでした。
行列できるのはわかってたんです。だからどう並んでもらうか、シミュレーションもしていたんです。そこまでは想定内でした。ただ、並ぶスピードが想定外でした(泣)。
9時30分開場で、9時あたりから並び始めたんです。が、9時30分の時点で600人くらい並んでて…。会場内を見ると一人あたり平均4杯食べてるし(汗)
ということは、これ以上並ぶと食べられない人が出てくると判断して、行列を止めることになったんですが…。いくら「これ以上並んでも食べられない可能性がありますので、行列に並ばないでください」と叫んでも、解散する気配なし。
この時点で1000人以上が並んでて、会場内には300人くらいいて、どう考えても足りない。これが10時過ぎの話。待て待て、始まったばかりやんけ…。会場のハピテラス、隣のハピリン、それらを取り囲んで最終的には入り口のところまで到達という事態。一体最後の人は何時に入れるのだ??
ホント、並んでくださった方には感謝と謝罪の気持ちしかなかったです。並んでくださりありがとう、並んでくださったのに食べられなくて申し訳ありません、新幹線に乗って来てくださったのに食べられなくて申し訳ありません、と。
でもまあ、見事4013杯というギネス記録に立ち会えたのは人生においても貴重な経験でした。次やるならもうちょっとオペレーションと会場内の作り方を調整するかなー。
こういうのって、サラリーマンじゃ味わえなかったことです。いろんな人が、いろんなことを、エキマエで発信していきたいという思いをお手伝いする、ということです。
発信すること
つまり、街を発信するコトをお手伝いする、というのがもう一つのお仕事、です。もちろん、ウララで培ってきたことなのですが、その範囲を福井県全体からエキマエに絞ったということと、紙だけに限定しないということですかね。
そういう思いを以前から知っていた「まちづくり福井株式会社」の松尾社長は、すぐ声をかけて来てくれました。「オーカベガラス株式会社」の大壁社長も、すぐ声をかけて来てくれました。
ですので、4月1日から新しい名刺をいただきました。
「まちづくり福井株式会社まちなか情報局長」
編集長の次は局長かぁ。確か親父の最終キャリアが営業局長やったなぁ。てか、まだ局長って呼ばれたことないけどね(笑)
間違えられることありますが、社員ではないです。外部委託として毎週水曜日と金曜日に会社に行っていろんな情報共有とか発信のコツとかをお伝えしています。
発信するってことの大切さと難しさ、そして楽しさを伝えられたら、って思います。最初、自分が参画するって聞いて、皆さん身構えたみたいで(笑)。どんなインフォを渡してるんやって(笑)。でも、皆さんと話をしててそんなに身構えてくれてないかな、とは思います。これからもよろしくお願いいたします。
加えて、いろんな方がお店に顔を出してくださったり、「紹介したい人がいる」と新栄商店街に来てくださってつながっていきます。とてもありがたく思っています。これまでの人生、これまでの思い、これからの街、これからの生き方を共有し、何かできるんじゃないか、一緒に何かしようよ、そんな声をいただいています。
すべてがとてもありがたいお話なので、何でも「やりましょう」になるんです。後先考えず(笑) それで一番振り回されているのが嫁なので、それはいつも感謝してます。だから、嫁が自由に動けるように、できるだけ配慮してます。
変わったこと
独立して一番変わったことといえば、
早起きさんになった
ってことでしょうか(笑) 「まちづくり福井株式会社」の始業は8時30分。ウララと比べると1時間早い(汗) なので毎朝6時30分に目覚ましをセットしていますが、鳴る前に目覚めて活動始めてます。
早起きできて良かったのは、仕事をする時間が増えたことです。会社のあるエキマエへは、すまいるバスを使いますが、天気が良ければ電動キックボード使って行きます。いやー、便利。2019年にポーランドで初めて乗って、2022年に与論島で乗って、これ福井にあったら最高だ、二次交通解消できるやん、って本気で思いました。
さらに法制度も変わって、20km/h以下なら
メットもナンバーもいらないってね。家からエキマエまで約3km。約の15分で到着します。たまに歩くときもあります。健康も気を付けないとあかんからね。
つまりですね、この福井において車を持たない、という選択をしたわけです。家に車は1台。嫁と共有して使っています。基本はバスかキックボードか徒歩。まぁ、これも家から仕事先が近いというのがありますからね。そういう選択ができたってことです。
そして、札幌
そしてもう一つ、今後の活動において軸にしていきたいこと、それが「映画」です。これまでムービーハッカソンや短編映画祭を実施してきましたが、儲けないにしても自腹切らなくてもいいようにしていこうと思っています。
これまで短編映画祭を引っ張ってくれていた木川先生、松原先生は共に県外に。いつまでも甘えていては大変だと思うし、ちゃんと実行委員会を立ち上げようと。
そこで、福井にいるみんなで実行委員会を立ち上げました。これまでもアシスタントプロデューサーとして共に活動してくれている高橋くん、監督や撮影を担ってくれている反保くん、撮影を毎年手伝ってくれている前田くん、夢は映画監督という高山くん、特命総務課長の稲葉くん、そしてITの申し子·福野くん。
みんなで盛り上げていって、「福井を映画の街」にしていこうと思っています。同じように映画を通じて福井を楽しくしていきたい人も引き続き募集してますー。
その流れで本日、札幌に来ました。「札幌国際短編映画祭」のプロデューサーに会いに行ったんです。ちなみに、こちらの映画祭って、毎年3000本近く応募があるらしく、それを5,6人くらいで観てるんだとか! ぜってー無理(汗)
いろいろと、実行委員会としての動き方や、運営の仕方、作品の集め方、連携の方法、イベントの方法、とても参考になりました。全部を一気に、とはいきませんが、一つひとつ実施していこうと思います。
MAGO凱旋個展
そんでもって、今週木曜日からは、「MAGO GALLERY FUKUI」の長坂真護くんの個展が、西武福井店にて開催します。凱旋、という言葉がよく似合います。ギャラリーと西武の両方で作品を鑑賞購入できるので是非足を運んでほしいと思います。
ギャラリーをやってきていつも感じるのは、絵は買うものというより持つもの、ということです。消費というより資産に変えるというか。それでいて、絵の対価であるお金はガーナの産業と雇用に使われることで、環境問題、人権問題を解消していくために使われるんです。
真護くんの取り分自体は5%。つまり、100万円の絵も、彼は5万円しか手にしないんです。ガーナで知った現実は、まさに今の資本主義の闇。先進国の人たちが目を背けていた闇を世界に発信して、その絵の対価はガーナのために使う、と彼は決めたんです。この闇はいつか地球を滅ぼしてしまう、誰かが行動しなければ、きっと地球は滅んでしまう、だから自分が行動する。
彼の行動原理はとてもシンプルです。困っている人を助けよう、自分ができることで発信して助けよう、それだけです。私達はガーナのスラム街に行くことはできません。でも彼らの世界を変えることが、巡り巡って地球を変えていくことになる。彼はそれを実践し、絵の対価はその活動資金なのです。
きっと、絵を家や会社に飾ったら、少しずつではありますが、サステナブルという意識に変わっていくと思います。大量生産大量消費の時代は終わったよ、と、絵は語りかけてきます。意識が変われば行動も変わり、やがてビジネスも変わっていく、そう思います。
世界はみんなでやれば変えていける。小さくてもいい、できることから始めてみましょうよ。