今回、岐阜県の各務原市に行ってきました。この街の名前、ぱっとわかる人少ないと思います。知っていても間違っている場合さえあります。「かかみがはら」です。「かがみがはら」でも「かかみはら」でもなく「かがみはら」でもなく「かかみがはら」。か、は濁らず、が、が入るという、文字で書いてみると混乱しそうな街の名前です(笑)。
大体気になるんですが、「なんでこんな名前になったんだろう」と調べてみると、諸説ありますが、はるか昔に銅鏡を作っていたとかなんとか。難読地名って全国にたくさんありますが、みんな漢字から意味を想像してしまいがちで、でも読み方にこそ意味があるというのは結構多いです。福井でも鯖江とか敦賀とか、漢字は後付けの場所ってあるんです。
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で、なんで各務原市に行ったかというと、各務原映画祭、という、まだ開催から2回目となる映画祭に参加するためでした。それも、福井駅前短編映画祭審査委員長の津田寛治さん、プログラムディレクターの木川剛志くんと3人で。
開催が若い映画祭にこの3人ってのも珍しいとは思いますが、今回この映画祭にて津田寛治監督作品『カタラズのまちで』が上映されることになったんです。制作からもう12年経ってからの上映です。えらい長い日にちが経っています。せっかくなので、と、津田さんも合流することになり、野郎3人の映画祭参加です。
しかし、12年前の映画を上映する映画祭ってのも珍しいと思いましたが、各務原映画祭というのはグランプリとか賞レースが存在しない映画祭で、「地域で撮影した映画のみを上映する映画祭」というスタンスを取っています。
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映画は劇場公開などのような、大がかりな予算で作られるものだけではなく、地域においてもいろんな形で映画を撮っているんです。例えば行政がプロモーションの際に、観光動画ではなく映画を作るとか。今回そういう作品がとても多くありました。もう、エンドロールをしっかり見てしまうタイプで(笑)。〇〇フィルムコミッションとか、〇〇町観光まちづくり課みたいな名前とか、ほぼバンバン出ていました。
で、プロモーションってなると、観光地とかをどんどん紹介するってイメージになりそうですが、チョイスされた映画はそうじゃない、ってのがこれまた絶妙で。下手を打つとベタな観光案内になるところ、そこらへんがしなーっとした感じでしか出てこないので、その風景に自然と惹かれるというか。
『カタラズのまちで』も、そうした何気ない福井の風景が流れる映画で、この映画を観て福井に来てくれたら、と思いましたが、12年前ともなるので、もうなくなっている、もしくは変わっている風景とかもあります。中央公園とか、駅前広場とか、商店街とか、足羽川にかかる鉄道の鉄橋とか。
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街はいつだって、人の思いで変わりゆくもの。変わらない姿もまた、人の思いによるもの。そして、変わった姿に慣れたときいつしか人は、かつての姿を忘れていくんです。だから人は、写真に残しておいたり、ビデオを回して残しておいたりするんです。
じゃあ映画も同じで残すためのものか、といえば、ちょっと違うと思っています。同じく残るものであっても、意図して残している、というよりも、作品のロケーションで残った、というのが正しいかもしれないです。それに、写真やビデオが個人的なものが多い傾向にありますが、映画は大衆的なものが多いのではないでしょうか。つまり、みんなが観て理解できるアーカイブ、という意味では、映画のほうがより広く伝わりやすいのだと。
残したい思いで作る、というのもありですが、その時代の風景の中、その時代の人たちの思いでストーリーを組み立てて、その時代の人たちで作り上げることで、結果的にアーカイブとして成り立っている、それが映画なのかな、とは思いました。そして、それらが何年経っても色褪せていないというのもまた、映画の魅力なのかもしれません。本当に素晴らしい映画ばかりでした。かなり堪能できました。
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映画祭に行くと、いろんな方と出会えます。いろんな考え、いろんな取り組み、いろんな映画と出会えます。2012年の、津田寛治さんと撮った映画『カタラズのまちで』が、12年経ってこのような出会いをくれます。正直、これほど後々の人生で映画に関わるとは思ってもいませんでした。福井にずっといるのに、こんなに映画の人たちとつながるとは思いませんでした。
だから人生って面白いんだと、つくづく思います。何が起きるかわからないから面白いんだと思います。来年は福井駅前短編映画祭も10周年を迎えます。もっといろんな方とつながりあえる、そんな映画祭にしようと思います。福井に住んでいる皆さんも是非、映画祭やムービーハッカソンを通じていろんな人とつながりあってください。
もう、来年の日程はほぼ確定しました。お知らせします。
ふくいムービーハッカソン:9月13日~15日
福井駅前短編映画祭:11月8日と、その前後
みなさん、この日は空けておいてくださいね!
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最後、せっかくなので翌朝は「岐阜モーニング」なるものをいただきました。朝からモリモリで、何が驚きって、茶わん蒸しが出てくるところ。「茶わん蒸しとトーストって合うんですよ」と地元の人に言われて、ホンマかいなと食べてみたらあら不思議。意外と合うのでした。是非お試しあれ。
『カタラズのまちで』
スゴく観に行きたかったです。
1度観たのですが…津田さんが描く映画はスゴく穏やかで…台詞がほぼない。
からこそ人の心に伝わるものが、観た人それぞれにあるのかなぁと思います。
来年の福井駅前短編映画祭の日程、了解いたしました(^o^ゞ
ムービーハッカソン、福井在住だったら参加してみたい!といつも思ってしまいますf(^^;
いつもありがとうございます!
一度参加してみてくださいね\(^o^)/
宮田さん、各務原映画祭の大野です。
映画祭ご参加ありがとうございます。
宮田さんのおっしゃる通りですね、その思いで各務原映画祭は運営しております。
このあと私がやりたいのは「地域と地域を繋ぐ地域映画」です。
福井×岐阜の地域映画とか。
是非一緒に映画作りましょう。
先日はありがとうございました!
是非やっていきましょう! 11月の映画祭にも是非参加お願いします!